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「アリス・イン・ワンダーランド」で来日したジョニー・デップ

2010年3月22日(月)

今日は『アリス・イン・ワンダーランド』で来日したジョニー・デップの通訳でした。

私としては『スィーニー・トッド』の来日(2008年1月)以来です。

去年の暮に『パブリック・エネミーズ』で来日したばかりのジョニーでしたが、そのときに「次回はアリスで戻ってきます!」と公言していました。私も暮に3月23,24という日程をいただいたので、押さえておきましたが、それからスケジュールが目まぐるしく変わり、最終的な決定が出たのは来日一週間まえのこと。21,22の二日間になりそうだと思っていたら、結局22日だけになりました。しかも、到着はその日の朝。そのままホテルに直行し、少し休んでから、まずはティム・バートン監督とのフォト・セッション。(監督は18日から来日していて、もう既に土曜日からインタビューをしていたそうです。)

予定より25分ほど遅れてフォト・セッションがスタート。そして、そのあと記者会見場へ移動。80台を越すテレビカメラに300人以上の記者が集まり、会場は熱気に包まれていました。そこへ、20分ほど押して、バートン監督とジョニーが登場。司会は伊藤さとりさん。『日本に戻ってこれて嬉しい。日本のファンは世界で一番温かい歓迎をしてくれる』などと挨拶し、いざ質問タイムへ。最初の質問者は「めざましテレビ」の軽部さん。ジョニーがいつも帽子をかぶっているので、多分帽子好きだと思うが、今回の帽子屋の役はどうだったか、そして個人的には帽子をいくつ所有しているのか。これに対して、ジョニーは「帽子屋の役はやりやすかった、もう既に自分の中に出来上がっていたから。プライベートでは帽子を5,6個持っている」と答えたのですが、いつも帽子をかぶっているイメージなのでもっと数を持っていると思っていた私は一瞬、「5,6個なの?」と聞き返してしまいました。50個~60個くらい持っているのかと思ったんです!

子供たちも『アリス・イン・ワンダーランド』は観て気に入ったそうですが、お父さんのマッド・ハッターは本当にいかれている、クレイジーだと言ったそうです。「でも楽しいクレイジーだよ(fun crazy)」とジョニーは付け足していました。

ティムが話している間、私はすぐ左前にいるジョニーのファッションを間近で観察していました。右腕に皮のベルトやらお嬢さんが作ってくれたというカラフルなビーズのブレスレットを3~4つ、指輪を二つ。腰には白いドクロの飾りがついた紐のような飾りと細長いバンダナのような飾りを付けていました。黒いシャツにストライプの入った黒っぽいベスト、首には細い飾りつきの金属のネックレスが二つ、じゃらじゃらとしたビーズの赤い首飾りが2~3本、緑色のニットの細いスカーフ。そして薄いグレーのフェルト帽。前に穴が2つ、3つ空いています。よっぽど愛用しているのでしょう。黒縁のめがねに髭。

今回のマッド・ハッターという役はかなりすごいメークとヘアでジョニーなのか誰なのかよく分からないほどです。昔、エドワード・シザーハンズという役もばっちりメークにワイルドなヘア、手の代わりに鋏を持った男でしたが、今回もそれに近いほど本人が隠れています。そのことを記者に聞かれると、ジョニーは「僕はメークや変装の後ろに隠れるのが好き。そうすることによって本来の自分が出せたりする」と言っていました。

記者会見が終わると、すぐに裏導線の方へ行きましたが、ジョニーが私に話しかけてきました。初来日の前からずっとジョニーのことを書いてきたライターの佐藤由紀さんが会見場にいたのを発見した、と言うのです。「デッドマン」で初来日したときはフランス映画社の社長宅でホームパーティがあり、そこへジム・ジャームッシュ監督とジョニーも来て、みんなで気軽に話したりしたのを思い出しました。由紀さんは「21ジャンプストリート」というテレビシリーズに出演していた頃からインタビューに来てくれてたんだよ、と教えてくれました。私が「初来日は何年だったかしら?」と聞くと、「1994年だった」と即答。わたしよりよく覚えている!すごい。

このあと昼食と休憩をはさんで、恵比寿ガーデンプレイスのファン・イベントに向かいました。ディズニーのスタッフとティムの通訳を担当している井原さんとメークの方と一緒にバンで先乗りをし、会場に着くと、そこには赤の女王のお城が聳え立っていました。前の晩から徹夜で建てたそうです。会場にはもう既に多くのファンの方々が集まっていて、他にも買い物客や会社帰りの人たちもなにごとかと立ち止まって見守っています。

車が到着するというレッド・カーペットの入り口で待っていると、間もなく監督が到着しました。それから10分~15分遅れでジョニーが到着。ファンの声援や黄色い声が鳴り響きます。まずはサウンドバイツ~「めざましテレビ」の軽部さんや「スッキリ」の大竹さん、「みやねや」、「ズームイン・スーパー」など全部で10本インタビューを受けました。ファンが声をかける中、ジョニーは小さな声で囁くように話すので、聞き取ろうと私も必死でした。

そして、いざファンの元へ。丁寧にサインしたり、握手したりしていきます。

30~40分ほどファンとのふれあいがあり、お城へ到着したジョニーはティムと一緒にフォト・セッション。そして、階段を上がって舞台に立つと集まった3,800人の前で挨拶をしました。会場が最高潮に盛り上がった瞬間でした。

ファン・イベントを後にすると、次に向かったのは舞台挨拶を行う六本木ヒルズの東宝シネマズ。今回はスクリーン2での試写会です。今か今かと待ち構えていたファンの前にティムとジョニーが登場すると大きな声援が巻き起こりました。ここでもジョニーは日本のファンは世界一温かい、ファンのみんなが応援してくれるから僕らは映画を作ることができる、だから心から感謝している、と挨拶をしました。そして、次回も必ずまた戻ってくる、と最後に言いました。

私たち通訳のお役目はここまでで終了。「It’s always a pleasure to work with you, Johnny」と言うと「Me too, thank you so much. See you next time」と言ってくれました。

その後、ティムとジョニーはディズニーのお偉方たちと一緒にディナーへ向かいました。

初めはその日のうちに帰る予定だったのが、到着時刻がずれたため、結局日本に一泊することになったジョニー。次の朝には自家用ジェットでベニスへ飛んでいきました。アンジェリーナ・ジョリーと共演の「The Tourist」の撮影のためです。

次から次へと作品が公開され、私たちに色んな顔を見せてくれるジョニー。そういえば、記者会見でも、「常に違う自分を出していきたい。観客を飽きさせたくないからいつも違う役に挑戦していく」と言っていました。これからも楽しみな俳優さんです。

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ラジオ番組の収録をしてきました!

2010年3月11日 (木)

今日は渋谷のスタジオでFM802の土曜朝の「Saturday Amusic Islands」という番組でDJのシャーリー富岡さんのインタビューを受けてきました!とても楽しい時間でした。

シャーリーさんは映画の記者会見で私を何度も見かけていて、私の話を聞きたいと思ってくださったそうです。いつもはラジオに出るといっても通訳として出ることしかなかったので、今回はラジオ・インタビュー初体験でした。シャーリーさんはきさくで、明るく、とても話しやすい方なので、昔なじみのようにすぐに打ち解けてお話できました。

オンエアは3月20日と27日の土曜日で、9時から9時半の間です。通訳になった経緯やこれまでに通訳した方々の話や先日のアカデミー賞の話、通訳の苦労話など盛りだくさんです。但し、関西エリアのみです!

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ヒュー・グラント6度目の来日は浮気の質問ばかり!

2010年3月1日、2日はヒュー・グラントの通訳でした。

彼が『ノッティングヒルの恋人』で初来日した際に担当し、3年前の『ラブソングができるまで』に引き続き、今回の『噂のモーガン夫妻』で三回目になりました。

イギリス人特有のドライなユーモアの持ち主で、真顔で冗談を言うので、みんなどう受け止めていいか分からないときがあります。

今回は日本テレビの『スッキリ』の生出演からスタートということで、テレビ局で待っていると、少し遅れてやってきました。私を見るなり、”It’s you again!”とハグしてくれて、控え室に向かう間、私に”How has life been treating you?”と聞くので,”OK. Pretty good”と答えてから、”And you?” How have you been?”と聞くと、”Terrible! Just terrible”といつもの調子です。この方は調子を聞かれると、いつだって「テリブル、オーフル、ベリー・バッド」と悪いことしか言いません。

生の番組ですから、出て行って司会の加藤さんとテリーさんがいろいろと質問をしていくのですが、以前の映画の撮影中のエピソードや相手役の女優さんとのエピソードを聞きだそうとしても思い出せない様子。答えが得られないまま、次の質問へ、となりました。もう少し具体的な質問をすれば答えも引き出せるのに、と私は残念になりました。

胸きゅんランキングでは一位に「ノッティングヒルの恋人」が入ったのを驚いていました。

生番組が終わり、ペニンシュラ・ホテルに戻り、テレビ取材を少し受けてから記者会見場へ。映画が浮気をした亭主の役ということから浮気の質問が多く出ました。また、「日本には浮気は文化だ、って言った俳優がいるがどう思うか?」という質問には、「イギリスではそうではないけど、イタリアやフランスでは確かに浮気は文化で、結婚した夫婦は必ず浮気をするけど、ばれないようにするのが礼儀だ」などと言ってました。またイギリスでは結婚した男は異性より犬が好きなんだ、とも暴露していました。「自分が彼女と喧嘩をしたときに、これは経験から言うんだが、ものを投げる人は嫌だ」と言った後、「最悪だったのは、僕のBAFTA(英国アカデミー賞)のトロフィーを投げられたときだ」と告白していました。

この日は記者会見のあと、5時間近く時間が空いて、夜に丸の内ビルで舞台挨拶のイベントがありました。家に帰るのも中途半端なので、まずは美味しい焼肉定食を食べに行き、以前から観たかった「インヴィクタス」というクリント・イーストウッド監督作品をマリオンで観ました。そして、まだ時間がたっぷりあるので、有楽町界隈にいるときに行くマッサージの店に行き、45分コースでリフレッシュし、丸ビルへ。ここでは一本テレビ取材があり、そのあと鳩山幸さんと一緒の舞台挨拶がありました。舞台ではファンの方が詰めかけてくださり、「アイ・ラブ・ユー!」などと声をかけてくれるのでヒューはごきげんでした。

初日は夜までの仕事でしたが、2日目は遅いスタート。12時くらいから始まり、ウェブが中心の一日でしたが、この日はヒューさん、ひどい二日酔い。インタビューに答えてはくれるのですが、写真を撮るのは嫌でしょうがない様子。なんとか機嫌を取りながら最後のインタビューまで辿り着きました。「日本が大好き!でも日本に来ると楽しすぎて困る」と言っていたヒューはお酒が大好き。日本酒は冷酒で飲むのが一番、と言い、テレビ番組からいただいた日本酒もすぐに開けて味見をしていました。日本が好きで、日本酒も大好きなのはいいんですけど、インタビュー中、辛そうなのは見るに忍びないので、次回は夜遊びもほどほどにしてくださいね~。

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クリス・コロンバス監督はなんと初来日!!

2010年2月21日

『パーシー・ジャックソンとオリンポスの神々』のプロモーションで来日したクリス・コロンバス監督の通訳をしました。最初の合同インタビューは主演のローガン・ラーマンくんと一緒でした。ローガンくんはまだ18歳。痩せていて色白で頼りない感じですが、目力があります。礼儀正しく、にこやかに応対してくれました。

クリス・コロンバス監督といえば『ホーム・アローン』、『ミセス・ダウト』、『ハリー・ポッター』シリーズの1と2で有名ですが、今回が意外にも初来日!キャリアも長いし、作品もヒットしているので2,3回日本に来ていてもおかしくないのに、日本でプロモーションをする時期に次の作品に入っていてずっと来られなかったそうです。

監督は日本映画や日本の漫画が大好きで、映画では黒澤作品の『生きる』が最高に好きで、漫画では『子連れ狼』、『カムイ伝』と『ブラックジャック』がお気に入りだそうです。サンフランシスコに住んでいて、近くのジャパンタウンに行っては日本の漫画を買うそうです。

そんな日本好きな監督は日本にやっと来れたのが嬉しくて仕方ないらしく、常に上機嫌。後楽園のイベントでもにこやかにファンに対応し、丁寧にサインしていました。とても感じのいい元気のいい方でした。

余談ですが、イベントには映画でメデューサの吹き替えをした木村佳乃さんがいらっしゃいました。舞台挨拶の後には監督とローガン君と一緒にインタビューを受けましたが、すぐ隣に座っていた私は木村さんのお肌の美しさにただただ見とれてしまいました。ほんとに白くて透き通るようなお肌に感動!

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ジュード・ロウの通訳を終えて

2010年2月18日

今回は初めてジュード・ロウを担当しました。映画は『シャーロック・ホームズ』(ワーナー映画)。ロバート・ダウニー・ジュニアのホームズに対してジュードはワトソン医師。アーサー・コナン・ドイルの原作はあまりにも有名だし、今まで何度も映画化やテレビ・シリーズ化もされていましたが、今回の映画は監督がガイ・リッチーなので、アクション満載、ユーモアたっぷり、映像がスタイリッシュで誰もが楽しめる娯楽作品に仕上がっています。まず、主役コンビのやり取り、人間関係が面白い。キャスティングの妙ですね。

朝、9時半にグランド・ハイアット・ホテルに行き、ワーナー・スタッフとバンに乗り込み、いざ汐留の日本テレビへ。ここで『スッキリ』の生番組とインタビューの収録を行うため。ジュードとは二年前の『ホリデイ』で会ってはいましたが、私はそのときナンシー・メイヤー監督の担当でした。

控え室で待っているとディレクターが来て番組の段取りを話してくれました。ジュードはスタジオのレイアウトはどうなっているのか、僕はどっち側からどういう風に登場したらいいのか、など細かく質問してきます。ワーナーのスタッフが夜のレッド・カーペットの段取りを説明したときも、何度も質問して確認。非常に几帳面で準備をしっかりするタイプとお見受けしました。

番組のエンディングにほんの30秒ほど出て、その後は録画のインタビューを加藤さん、テリーさんと行いました。加藤さんはすぐにゲストを乗せて、とうとうジュードにブレイクダンスまでさせてしまい、これにはワーナー・スタッフは大慌てでした。(これは後日のオンエアではしっかりカットになっていました!)でも最後には浴衣や子供用のハッピなどをプレゼントされ、機嫌よくスタジオを後にしました。

一度、ホテルに戻り昼食を取ったあと、再度バンに乗り込み、今度はお台場のフジテレビへ。トンネルズの『食わず嫌い王』の収録をするため。この番組についてはしっかりと説明を受けていたようで、簡単な確認でいざスタジオへ。トンネルズのお二人と会い、対戦相手の生田とうま君に紹介されました。番組収録が始まると和やかな雰囲気の中、タカさんがいろいろと聞いてきて、苦手な食材を当てられないようにお互いに「美味しい、美味しい」と食べていく。家では子供の朝食をジュードが作ってあげる、とか「ハムレット」の舞台をやっている間は鯖をよく食べていた、などとエピソードを交えて全4食をお互い食べ終えました。結果は生田君が一発で当てて、ジュードはあえなく敗北。収録のあと、タカさんが「ワイフがファンなんです」と言って、ジュードと2ショットを撮っていました。

トンネルズさんたちとのやりとりや番組自体をとても楽しんだ様子でジュードは常に上機嫌でした。私自身もホテルに缶詰になって朝から晩までずっと座ってインタビュー通訳をしているより、こうやって外に出て番組に出るほうが変化があって楽しいと感じました。

ホテルに戻るとテレビ取材を約1時間ほどこなして、ブレイク。夜はヒルズの東宝シネマズでまずはレッド・カーペットのイベント。ファンと触れ合い、スチール・ショットを撮り、みんなに挨拶をし、それからテレビのサウンド・バイツを丁寧に行っていく。この間、私も含めてスタッフはしっかりとコートを着込んでいたのに、ジュードだけはTシャツの上に上着を羽織っただけの寒そうな格好。周りがみんな心配しても「大丈夫!」と本人は平気な顔をしていました。

レッド・カーペットを終えるとシネマズの中で一番大きな劇場、スクリーン7へ行き、舞台挨拶を行いました。

取材中も舞台挨拶でもジュードは「日本は大好きな国。もう六回くらい来ているけど、今回は家族を連れてきているので新鮮。以前訪れたことのある京都にも4人の子供たちと行ってきました。」と日本を本当に楽しんでいる様子。京都では竜安寺、金閣寺、三十三間堂などを観光し、東京も浅草、原宿など見て回ったようです。

この日は舞台挨拶で終わり。ジュードは裏導線の方へすぅっと案内され、荷物を取りに行かなくはならない私はお見送りもできず、「ま、明日も会えるからいいか」と、ワーナー・スタッフとホテルへ表ルートで戻りました。

2月19日

この日はずっとホテルでの取材。まず午前中はひたすらテレビの取材を受け、ダウニーとの共演についてとか、ワトソン役でこだわった点とかを再三聞かれていました。ダウニーのことは前から尊敬していたらしく、今回オファーを受けた最大の理由はダウニーとの共演、そしてガイ・リッチー監督と仕事をするチャンスだったといっていました。

私も最初、ジュード・ロウがワトソンと聞いたときにはすごく意外に思いました。何度か観た映画やテレビのワトソンといえば小太りで冴えないおじ様というのが定番だったからです。天才的頭脳のホームズに対して、間抜けでのろまな添え物みたいなイメージでした。

でもジュードのワトソンは全然違います。ホームズと対等の立場で若くて魅力的でダンディ。一緒になって敵と大立ち回りを演じたりします。演技で一番苦労した点を聞かれたジュードは詰襟をあまりに高くきついものにしてしまったので、首が真っ赤になって痛かった、と吐露していました。でも、ワトソンの堅苦しいイメージには合っていると思い、自分で注文してしまったんだから文句も言えないね、と笑っていました。

昼食の後もテレビに加えウェブやラジオの取材があり、最後に新聞の取材が二本。ずっと暗い部屋にいたのが、新聞二紙のために明るい窓のある部屋に移動。太陽が射し込んでジュードの顔に当たっていたので「まぶしくない?大丈夫?」と聞くと、「I love the sun on my face. It feels good!」と太陽を楽しんでいました。

取材の合間にハムレットの舞台はどうだった?と聞くと、とにかく楽しく、毎日が刺激的だったと話してくれました。ただ、ハムレット以上の役が見つからないので、今は何を読んでもやる気がおこらないのが問題だ、と言っていました。確かにハムレットをやってしまうと他の役はかすんで見えるんでしょうね。「あの美しい台詞に勝てるものがない」とも言っていましたが、確かにシェイクスピアの台詞って声を出して言うと気持ちよくて、言葉に酔いしれる感じ。高校時代、私も「ハムレット」の「To be or not to be」という有名なモノローグを暗記し、今でも時々言いたくなります!

取材中のジュードはずっと緑茶を飲んでいました。3年前にコーヒーを断ってからは普段から緑茶を飲むことが多いそうです。「身体にいいんだ」と言っていましたが、緑茶ってカフェインは多いから眠れなくならない?と誰かが聞いたら「だから、夜には飲まないよ」と答えていました。

二日間、ジュード・ロウの通訳を終えて感じたことはとても人柄がよく、サービス精神が旺盛だということ。頼まれればなんでもやってくれそう。だからこそ彼のパブリシストは変なことをやらせるな、と神経質になっているのかもしれません。

7ヶ月間、舞台で「ハムレット」を演じて、次なる作品、役柄を決めかねている、という話でしたが、そろそろジュードの代表作が生まれてもいい頃ですよね。『リプリー』は主役がマット・デイモンだったし、『コールド・マウンテン』の彼はすごく良かったけど、どちらかというと二コール・キッドマンやレニー・ゼルウィーガーの方が話題になったし、『ホリデイ』や『マイ・ブルーベリー・ナイツ』も女優たちの方が前面に出ていました。『アルフィー』や『スルース』のジュードもよかったし、『ロード・トゥ・パーディション』の殺し屋役は実に不気味で恐ろしかった。器用で、幅の広い俳優さんなのにいまだに決定打がないといった感じがします。今回の『シャーロック・ホームズ』もやはりロバート・ダウニー・ジュニアがタイトル・ロールですものね。是非とも素晴らしい作品にめぐり合って、決定的な代表作にして欲しいと願っています。

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