魅惑の新星 シアーシャ・ローナン 映画「ラブリー・ボーン」で初来日!

2010年1月20日

 今日は『ラブリー・ボーン』という作品で主役を務めている15歳のシアーシャ・ローナンの通訳。アイルランド出身の彼女の名前はSaoirse Ronanと書きますが、名前はどう発音するのか綴りを見ただけではさっぱりわかりません。日本語表記はシアーシャとチラシや資料ではなっていますが、お父さんのポールさんに聞いてみると「”inertia”と同じ発音で、in の部分をsに変えればいいんだよ」という説明。アイルランド語で「自由」という意味だそうです。

 8年ほど前、『ディナー・ラッシュ』という作品で来日した監督のボブ・ジラルディさんが暇な時間は読書に耽っていて、私が何を読んでいるのか聞くと、とても感動的な物語でもうすぐ読み終わるから君にあげる、と言って最終日にいただいたのが『ラブリー・ボーン』でした。その後、すぐに読んでみましたが、14歳の女の子がいきなり第一章で無残に殺されてしまうというショッキングな始まりからは想像できないほど、美しく感動的な内容でした。

 その後、『キング・コング』で来日したピーター・ジャックソン監督が次回作は『ラブリー・ボーン』だと言っていたので、この作品は楽しみに待っていたものです。

 さて、シアーシャ・ローナンですが、以前『つぐない』で観て、強烈な印象を持っていました。一度見たら忘れられない透き通るような青い目。深い海というよりは、どこまでも冴え渡った空の色です。シアーシャが言うには、目の色はお父さん譲りで、お父さんはお母さん譲り、そのまたお父さんが同じ目の色だったそうで、その方の名前にちなんで「カーソンのブルー・アイズ」として地域では有名だそうです。

 そして彼女の演技力!『つぐない』では嫉妬心から姉とその恋人の人生を狂わせてしまう嘘をつくという難しい役どころを見事に演じ切って若干11歳でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされました。

 その彼女が今度はピーター・ジャックソン監督の映画『ラブリー・ボーン』で主役を務めているのですから将来最も有望な若手女優とハリウッドが注目するのも頷けます。かつてジャックソン監督は『乙女の祈り』という作品でまだ10代だったケイト・ウィンスレットを起用しましたが、その後ケイトはアカデミー賞ノミネートの常連になり、2008年には念願叶ってオスカーを手にしています。シアーシャもその道を辿るのでしょうか?!

 『ラブリー・ボーン』のシアーシャは前作の『つぐない』とはまったく違う透明な普通の少女を演じ、きらきらと輝いています。映画の最初の方で殺されてしまうので、その後は天国の入り口から残された家族や自分を殺した犯人を見つめるという難しい役柄ですが、情感たっぷりに演じています。

 今日は新宿のパークハイアットホテルでパラマウント・ピクチャーズの堀江さんと増田さんと合流。すぐに本社から来たジェーン・ターナーも降りてきて、41階のロビーへ。そこで、初めてシアーシャ、お母さんのモニカ、お父さんのポール、メークのカティアとヘアスタイリストのコナーに会い、みんな揃ってロケバスに乗り込み、いざ原宿へ。

 原宿に着くと「めざましテレビ」のスタッフが待っていて、ロケが早速スタート。映画の中の役、スージーは将来カメラマンになりたい少女で、いつもカメラでスナップショットを撮っているという設定だったので、シアーシャにカメラを渡し、なんでも興味を持ったものをパシャパシャ撮ってくれという指示が出た。

 シアーシャはカメラを首からぶら下げて、お店や看板をパチパチ。ディレクターが「なぜそれを撮ったの?」とか「どういうファッションが好き?」などと聞きながらみんなで原宿の狭いショッピング通りを進んでいきました。途中、犬のファッション・ショップがあり、興味津々のシアーシャは「ここはカメラで撮らないでいい?プライベートで見たいの」と言い、自分の飼っているボーダー・コリーの「サッシー」にどうかと色々物色していました。道行く若者にも興味を持って、「日本の若者ってみんなすごくファッション・センスがいいのね!」と感激している様子。

 ファッション通りを過ぎ、明治通りに出てから東郷神社に向かいます。鳥居や狐の石像をパチパチ撮って、中へ入るとそこには小さな池などある日本庭園。すっかりご満悦の様子のシアーシャ。池の鯉に興味を持ってお父さんと一緒にカメラを向けていると、向こうから和装の新郎・新婦が登場。二人の写真を撮ったり、二人と写真に納まったりして、やっとインタビュー開始。

 途中からお父さんも絵に入って、ツーショットのインタビューに。お父さんはさすが俳優さんだけあって、よくしゃべる、しゃべる!もう時間がないとジェーンが合図を出しているのに、一人でべらべらしゃべりまくる。オーディションではお父さんが相手をしてシーンを演じ、それをホームビデオに収めたとか、そういうシーンを3つ4つ撮った後は、庭で犬のサッシーとサッカーをしているシアーシャの自然の姿を撮ったとか。犬のサッシーはサッカーがうまいので、このビデオをマンチェスター・ユナイテッドに送ればチームに入れるかもしれない、などなど、ジョークを交えて面白おかしく話すのだが、一気に話すので途中で切れない!とにかく、時間を15分ほどオーバーして最初のロケ取材は終了。

 その後、ホテルに戻りランチの後は新聞、雑誌やウエブサイトなどのインタビューがぎっしり。まだ15歳の少女だということを忘れてしまうくらいプロ根性があり、ときどき裏のほうでメークのコナーが話していたりすると、「静かに!今カメラが回っているのよ」などとたしなめる始末。同じ質問が何度も出ても顔色一つ変えずに一所懸命に答えてくれる。

 時間が押して30分ほど遅れて終わったが、すぐに私にハグしてきて、「今日はありがとう。あなたがいなかったらどうしたかしら」などと可愛いことを言ってくれる。あまりお礼を言うので今日だけだと思ってるのかと心配になり、「私は明日も来るのよ」と言ったら、「もちろんよ、来なかったら困っちゃう」と、大人の自尊心をくすぐってくれる。

 気分よく帰宅し、次の日も前日と同じ10:30にパークハイアット入り。今日は外での取材はなく、ずっとホテル内でテレビとウエブサイトのインタビューをこなす。午前中が無事終了し、ランチの後はパーク・タワー・ホールで記者会見が行われた。司会のクロちゃんがシアーシャの名前を呼び、演出のスモークが舞台一面を覆ったところで彼女が登場。しかし、スモークが多すぎてカメラマンからは苦情が出た。「肝心な彼女が見えないよ!」「もう一度やり直して!」等々。仕方なく、もう一度彼女が入るところを撮ってもらった。こういう不測の事態にも礼儀正しく素直に応じてくれて人柄の良さが伺える。

 初めての日本ということで、日本の印象を聞く人が多い。それに対しては、日本は現代的ですごく清潔。渋谷の交差点や原宿にも行ったけどファッションが最先端。夜になってもネオンがまぶしい街、などという印象を話した。この日は前の晩にでかけた原宿で買ったという花がついたニットのヘアバンドをしていた。かなり気に入った様子で一日中それをつけたまま取材を受けていた。

 一人での質疑応答が終わると、元モーニング娘の石川梨香さんが花束贈呈でゲストとして登場。シアーシャのピュアな演技を称えた。会見後にもう一度会った二人はお互いに相手の可愛らしさに感動したらしく、「可愛い!」と言い合っていた。シアーシャは石川さんが25歳だと聞かされると「信じられない!もっとずっと若く見えた」と驚いていた。

 会見の後もテレビの取材が13本!それに雑誌が一本、と大人顔負けのハード・スケジュール。「大丈夫?疲れていない?」と私が気を遣うと、「疲れたけど、通訳さんの方がもっと大変でしょう?私の倍も話さなくてはならないんだもん」と逆にこちらの心配をしてくれる優しさぶり。なかなか大人のタレントさんでもここまで気を遣ってくれません!

 とても印象に残ったのは彼女が自分の演技について話したこと。「どうやって役作りをしたの?演技で苦労した点は?」などと聞かれると、「私はとことん台本を読んで、監督と話して役を理解しようとします。一旦、アクションの声がかかると私は役になり切れる。そしてカットの声とともにシアーシャに戻るの。撮影が終わって家に帰っても役のままというメソッド俳優じゃないわ。」以前、トム・ハンクスも同じようなことを言っていたのを覚えています。役柄をまるでスイッチひとつでオン・オフできるという器用さ。これは完全に役を理解し、身体に覚えさせているからこそできる技だと思います。まだ15歳のシアーシャにこれをできるとしたら将来どんな大女優になっていくのでしょうか!

 一番苦労をした場面については、父親とろうそくの火を挟んで心を通い合わせるところ、と、必ず答えていました。もっと大変そうな場面がいっぱいあるのに、ただ見つめ合うシーンが難しかったとは意外に感じました。シアーシャ自身も「なぜだかはよくわからないけど、もしかするとマーク(ウォルバーグ)がそこにいなかったから、何もない空間に対して感情を表さなくてはならなかったかもしれない」と説明していました。確かに逆のケースで、自分の撮影がない日で、カメラに映らないのに、相手の演技を支えるために現場に来て相手をしてくれる俳優さんもいて、すごく助けられた、やり易かった、などという話を聞きます。今回、マークはそのときロサンゼルスにいて、シアーシャはその場面をニュージーランドで撮っていたので物理的に無理だったのかもしれません。(と、ついついマーク・ウォルバーグが好きなのでかばいたくなる私!)

 「ラブリー・ボーン」の撮影現場はとても雰囲気がよかったそうで、情熱的で献身的なピーター・ジャックソンがムードメーカーだったそう。意外にも殺人者役のスタンリー・ツッチと仲良しになったという。次回作は「つぐない」で組んだジョー・ライトマン監督と再度タグを組んで、「ハンナ」という作品で今度は殺人者(キリング・マシーン)を演じると言うのです。殺される被害者から今度は殺し屋という加害者!きっとまったく違った表情を見せてくれるのでしょうね。今からシアーシャの成長振りが楽しみでなりません。

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17アゲインのザック・エフロンの通訳をして

「17アゲイン」という映画のプロモーションで今、若い女性(と、そう若くない女性にも!)大人気のザック・エフロンが来日しました。私からしたら可愛い息子のような存在(o^-^o)。しかし、可愛いだけじゃないんです。舞台でたたき上げてきただけあって、考え方もしっかりしています。「舞台では俳優として歌ったり踊ったりするだけじゃなく、裏方もやっていたし、最後はみんなで掃除もしていた。今、大きな映画のセットでも、みんながそれぞれのパートをきっちりやるから僕も仕事ができる。映画はみんなで作る作業なんです」と謙虚な発言。天狗にならず、周りに気配りをしながらファンにも優しい。TBSで「王様のブランチ」の生出演を終え、お昼を食べにホテルへ戻ろうとしたら、TBSの玄関にファンが大勢集まっているのを知らされたザック。すぐさま、全員にサインをすると言い出し、一人ひとりに丁寧にサインをしていました。あどけなさが残る彼が今後どういう大人の俳優に成長していくかとても楽しみです!

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